あたまの休息所

第二十話  2002.6.7

梅雨ですね!今年はすべてが早いので、梅雨もと思ったのですが意外と例年通りとは。小生あいも変わらずバタバタとしております。「ザッ学」のテーマ何かないですか?。六月は北海道出張が恒例となっております。今年も道内におります。大自然何時行ってもでもすばらしい。次回には北海道・北方・北の方向で何か探して来ます。今回は前回お話した宇宙写真の記載と、身近な月から紹介したとおもいます。


 

ヨーロッパでは昔から、月光を浴びると狂人になるという言い伝えがあるそうです。

狼男は満月の夜、狼の姿に変身し悪行三昧をするのです。

「月」luna(ルナ)は、lunatic「気がふれる、狂人」という意味だそうです。 同じく、moon(ムーン)も辞書を見ると、moon struck「気がふれる、昔、月の霊気の影響とされた」とあります。

 ある研究によれば、放火や殺人事件の統計をとると、満月と新月の日に多いと発表しています。
その筋の権威ある方が、火災や交通事故は満月、新月の前後に多いという話をされています。

 

月光を浴びることのない新月にも、何かかがおこるということは、月光だけの原因ではなさそうです。月光以外で月が地球に与える影響として考えられるのは重力に違いありません。「月の霊気の影響」とは、重力の変化と関係があるのではないでしょうか?。

 海の満ち引き、瀬戸内海の激しい潮の流れは地球の自転と月と太陽の引力による影響です。月の引力が地球に及ぼす莫大なエネルギーは海水と海底の摩擦により、熱エネルギーに変換され、そのかわり、月は慣性エネルギーを奪われ、地球から徐々に遠ざかっています。

 しかし、私たちはこのような地球や宇宙の変化を全く自覚することなく、日常の生活を営んでいます。ところが、神話、昔話、迷信のなかには、満月、新月に関わる話が多く伝えられ、ある種の動物は月との関連が、かなり分かっている(海亀の産卵と潮の関係)ものもあります。月が地球に及ぼす重力の変化とは、どの程度のものなのか、地球上の生物、生命に影響を与えるだけのはっきりとした変化の値なのかを知りたくなります。

そこで、月と地球の重力を「ニュートンの万有引力の法則」より計算してみることにしました。計算より(計算式略)、月の向心加速度は2.7x10のマイナス3乗m/S2となります。この加速度を生じる力で地球を引いていることになります。10のマイナス3乗の加速度を感覚的に分かるように置き換えてみます。

今、月が公転をやめて、落下しはじめたとすれば、1秒後の月の速度は2.7マイクロ・メートル/秒です。微量な変化ですが、24時間後には233m/秒=時速840Km(旅客機の速度)と、ネズミ算のように大きくなります。このまま行けば、数日後に月と地球は衝突しそうですが、実際には月が地球に落下しているわけではなく、地球の回りを公転して遠心力と釣り合っているため、同じ距離を保っています。

地球上での月の重力の影響を考えてみます。計算より、月の引力が地球に及ぼす重力加速度は、 3.3x10のマイナス5乗m/S2となります。地上の重力加速度は9.8m/S2ですから、比較すると、約30万分の1の影響力となります。月が地球の回りを公転することで地球上では30万分の1の変化を受けているということです。

東京〜横浜までの直線距離は約30Kmです。この長い距離でたったの10cmの変化ということになります。私たちの感覚では限りなく0に近いものです。

この計算より、30万分の1という微量な変化が人間の五官や他の動物の生態に影響を与えているとはとても考えられません。

 おそらく、地上のあらゆる生命に影響力を持っている月の魔力は、重力の変化そのものではなく、その結果生じる地球上の変化、例えば潮の流れのリズムであると考えたほうが自然です。先程、重力加速度は微少でも24時間後には大きな速度と距離に変わっているという計算がありました。言い換えれば、加速度という微分的な要素に時間が加わり、地球上での大きな変化、という目に見える積分的な要素に変換された、ということでしょうか?。

 

 科学、科学の現代、原因・工程・結果を明快な説明を求める事が多い。しかし原因も工程もわからない結果だけの超常現象でかたずける部分があってもいいでしょう 。かく小生も形無い物は認めない主義です。が現象があっても説明のつかない物もあるのも事実です。解らない事て案外楽しいです。

                                                          月サイエンスより

                                                          写真資料 NASA、HPより

 


以上新たな事柄につづく 株式


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